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クレジットカードを利用した「買取屋」の手口

買取屋の手口の実例(改正貸金業法・割賦販売法施行前のケース)
中山さん(仮名・地方公務員・四一歳)は、新聞の折り込みチラシ広告の「七・五%で融資する」というのを見て、半信半疑ながらTクレジットに電話をしました。電話に出た男に確認すると、「間違いなく七・五%で貸しますよ。すぐに店まで来てください」と言われました。事務所を訪ねると小林(仮名)と名乗る社員が応対し、細かく身上調査を受けました。その後、小林氏は、「これから正式の審査をさせてもらいます。」と言って奥に引っ込み、一〇分か一五分経った頃に出てきて、「ちょっと借入れが多すぎます。少なくともあと四~五〇万円ほど減らしてもらわないと。一件完済して、身軽にしないと無理ですね」と言われました。

中山さんが、「そんなお金、持っていませんよ」と言うと、小林氏は、「実はよい方法があります」と言い、クレジットカードで品物を買い、それを換金するという方法を教えました。その後、女性に案内されて電気店へ連れて行かれました。中山さんが店先で迷っていると、案内役の女性が携帯電話で事務所に連絡をとりました。そして受話器を手渡され、中山氏が電話口に出ると「なに迷ってんだよ。公務員がサラ金から金を借りていいのか?グズグズしてるんなら、ブラックリストに載せてクレジットカードを使えなくしてやってもいいんだぞ!」などと小林氏から脅しをかけるようなことを言われ、仕方なく相手方のいいなりになりました。

案内役の女性は、「電子手帳を買う」とか言っていましたが、何を買ったのか教えてくれず、同店の店員から伝票のようなものを渡されて、それに何やら商品名を書き込んでいるようでした。その後、その伝票を店員に渡し、引換券のようなものをもらっていました。結局、中山さんが所持していた三枚のクレジットカードを利用して、それぞれ五〇万円、三〇万円、一〇万円の合計九〇万円の買物をし、中山さんは、その場で五二万円を現金で手渡されました。その足で中山さんは、借入先の『Dファイナンス』へ行って、同店からの借入分五〇万円を完済。Tクレジットの事務所へ戻り担当の小林氏に『Dファイナンス』からもらった領収書を見せて、「融資の方をよろしくお願いします」と言いましたが、「さっき、買物をしないとかグズグズ言っていたので、そこで最初に書いてもらった借入申込書は破棄してしまった」とうそぶくのです。

「話が違う」と言って抗議しましたが、「じゃあ、もう一度申込みをしてくれ。ただし、最初に言っていたような条件で貸せるかどうかわからない」と言われました。そこで、再度借入申込書を書いて相手方に渡し、「返事はいつもらえますか?」と聞くと、「明後日にでも電話をしてくれ」という話でした。約束の二日後に、『Tクレジット』 へ電話をすると、「担当の小林は今外出中でおりません」と言われました。その後、何度電話しても同じ対応で、担当の小林氏に取り次いでくれず、融資の話はうやむやにされてしまいました。